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フッ素入り歯磨き剤で、初期むし歯が改善
大阪歯科大学口腔衛生学講座とライオン株式会社の研究グループは、フッ素入り歯磨き剤が初期むし歯の改善に効果があることを確認したと発表した。
同グループは、初期むし歯のある64人を対象に、フッ素入り歯磨き剤を使用して一日２回、１年間歯を磨いてもらった。その結果、87.5％の人に改善効果が認められた。
初期むし歯は歯に穴はあいていないものの、歯の内部でカルシウムなどのミネラルが溶けて軽石状になっているむし歯の初期段階で、放置しておくとそのまま本格的なむし歯に進行する。しかし、初期むし歯の段階でフッ素を使用すると、歯の内部に再びミネラルが沈着（再石灰化）し、むし歯が改善することが明らかになった。フッ素がむし歯に効くことは以前から知られていたが、長期のデータに裏付けられたのはこれが初めて。
フッ素は海藻などにも含まれている自然の元素。欧米ではむし歯治療を目的とした洗口剤や塗布剤、錠剤のほか、ミルクや水道水などに添加するなどして広く活用している。日本では歯磨き剤と歯科医院でのフッ素塗布などの処方以外ではほとんど利用方法がないのが現状。この研究結果により、フッ素入り歯磨き剤や他のフッ素製剤の利用が進むことが推測される。 |
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