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東京理大グループ
歯胚細胞培養 完全な歯再生
マウス実験で成功
 歯の基となるあごの中の「歯胚［しはい］」から2種類の細胞を取り出して培養し、マウスの口の中で完全な歯として再生させることに成功したと、東京理科大の辻孝・助教授（再生医工学）らのグループが米科学誌ネイチャーメソッズ（電子版）に19日、発表した。
辻助教授は「この手法は歯の再生医療を可能にするだけでなく、他の臓器や毛の再生にも応用できると思う」と話している。
グループは、胎児期のマウスの歯胚から、さまざまな器官の基となる上皮細胞と間葉細胞を取り出し、ゲル状のコラーゲンの微小粒子に注入。2種類の細胞が混在しないよう区画して、高密度で2日間培養すると、粒子中で複数の歯胚が100％の確率で形成された。
歯胚の1つを大人のマウスの抜歯部位に移植したところ、周囲の細胞と一体化し、エナメル質や象牙質、歯根膜といった正常な構造を持つ歯になった。再生歯の内部に神経や血管が進入していることも確認された。今後は、この歯が物をかむのに十分な硬さを持つかどうかなどを調べる。
2007年2月19日の中国新聞より |
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