| 広島市域には広島市歯科医師会、安佐歯科医師会、佐伯歯科医師会、安芸歯科医師会の4つの歯科医師会があり、広島市内のほとんどの開業医はそれぞれの地域の歯科医師会に所属しています。 歯科医師会とその会員は、市民の皆様方に対して、貴い生命の誕生から歳を重ねておじいちゃん、おばあちゃんになるまで、お口の健康と美しさの保持と創造を通じて健康で実り多い人生の実現を支援いたします。 さて、口の最も重要な機能は、食べるという生命維持機能ですが、それには歯が大変重要な役割を果たしています。野生動物界では、歯を傷つけたり、失うことは直ちに死を意味します。しかしながら我々人類は調理をするという文化を身に付け、たとえ歯をなくしても直接的に死と結びつかないようにいたしました。そして更にさまざまな文化をそれに加味し、現在のような食文化ができあがったものと思います。口ほど私たちのさまざまな営みが密集している器官は他にありません。食べる、飲む、話す、笑う、泣く、歌う、吸う、舐める、噛む、そのどれ一つを欠いても人生がなりたたなくなるくらい生きる上で大事なことを口という器官は引き受けています。人生を豊かに過ごす上で歯の健康は大きなウエイトを占め、歯の健康は全身の健康への入り口といえます。その歯は老化のみでは決して失うことはありません。ですからこの器官を生涯にわたって大切にしていただきたいのです。 私達は日々の診療はもとより、妊婦歯科健診、妊産婦の個別指導、母子ぐるみ歯科保健指導、1歳6ケ月児歯科健診、3歳児歯科健診、歯科相談、歯科保健教室、40歳50歳の節目年齢歯科健診、在宅寝たきり高齢者訪問歯科診療、休日歯科救急医療等の諸事業を実施して、皆様方の健康保持の支援をしています。 近年、少子超高齢社会の到来にともない、いろいろ考えさせられる様々な問題が数多く発生してまいりました。特に晩年のお年寄りが、誰しもが望んでいないはずの老人性痴呆症など老人特有の諸症状を抱えた生活、介護支援が必要な生活、ベッドの上での生活などを余儀なくされる姿を見るにつけ、医療人として胸痛む思いをしております。 私たちの望みは、皆様方が心身ともに健康で健やかに天寿をまっとうできる人生の達成をお手伝いし、生きている喜びが実感できる充実した高齢時代を創造することです。このことは、天寿と健康寿命とをできるかぎり近づけることだと考えています。天寿と健康寿命が離れれば離れるほどその間に望まない生活が待ち受けています。 |
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| 「ピンピンコロリ」は、誰もが望んでいる生き方ではないでしょうか。したがって健康寿命を延ばすことが、豊かで充実した人生をおくることができる必須の条件であることを理解して頂きたいと思います。 では、健康寿命を延ばすにはどうすればよいのでしょうか? お教えいたしましょう! 医学の進歩により感染症で死亡することが少なくなった今日では、健康寿命はもとより死因までも本人が決定すると言われています。DNAの影響は受けますが『健康への考え方』と『生活習慣』と『よく噛む』ことで健康寿命は延ばすことができ、死因すら変えることができるのです。 『健康への考え方』とは、健康こそが豊かな人生をおくる上での基盤であることを認識し、その健康の樹に幸せを実らせようと努めることです。 そして健康を維持するためには、ご自身だけの努力では限界が生じるため、定期検診を欠かさず受けること、疾病の予防と早期発見早期治療が大切だという意識をいつまでも忘れないで持ち続けることがとても大事なことになります。 お口の健康に関していえば、定期的にかかりつけの歯科医院を訪れて、歯科医師や歯科衛生士などの専門家に、歯垢・歯石などをきれいに取ってもらい、食生活や喫煙習慣など、お口の健康管理の個人的なアドバイスをもらうという、いわゆるプロによるケアーが加わってはじめて予防がかない健康が維持できるのです。 健康を維持することは愛する人への愛の最大の証であり、最高の贈り物ではないでしょうか。 ちなみに早期発見早期治療は、苦痛も少なく、治療期間も短く、治療費の倹約の三得になります。 『生活習慣』についていいますと、医食同源と言われるように日々の食生活は非常に重要です。バランスよく1日30品目めざしてうす味の食事で、1口30回噛み、腹八分目の習慣を身につけてほしいものです。 嗜好品(しこうひん)の摂取も注意が必要です。今や禁煙は常識、お酒はほどほどに、快食、快便、快眠の規則正しい生活を心掛けてください。 さて本題の『よく噛む』のお話しをいたしましょう。 私たち歯科医師会は8020(ハチマル ニイマル)運動を推奨しています。その運動の一環として、80歳で20本の歯をお持ちの広島市在住のおじいちゃん、おばあちゃんを毎年11月8日(いい歯の日)に表彰していますが、表彰されるおじいちゃん、おばあちゃんはどなたも姿勢がよく、肌のつや、はりも良く、とても80歳には見えず、ビックリするほど若々しくお元気で病気知らずです。おじいちゃん、おばあちゃんに元気な秘訣をお聞きしたところ複数回答もありましたが、お答えはすべて『自分の歯でよく噛んで食べる』とのことでした。嘘だとお思いなら、あなたの身近に元気のいいおじいちゃん、おばあちゃんがいらっしゃったらお尋ねになってみてください。 論より証拠、お肌の老化、肥満、肩こり、腰痛、成人病、癌(がん)、ボケなどを防止し、若さを保ち健康寿命を延ばす秘訣は『よく噛む』ことだったのです。幼児期、学童期における『よく噛む』効用はあごの発育による不正咬合の防止、脳細胞の活性化による集中力、学習能力、運動能力の向上、思春期では歯周病の防止に効果があり、しかもダイエット、美肌をもたらします。 さらに驚くことに、寝たきりの老人が入れ歯を装着し、よく噛んで食事をされるようになると顔色がよくなり、起き上がれるようになった事例はいくつも報告されています。 このように、『よく噛む』ということは一石二鳥どころか一石数十鳥だということです。 さらに、歯科医療の充実で全体の医療費の削減が可能なのです。ある自治体の調査によると、70歳以上で8020を達成している方と、達成していない方の医療費の比較では、8020を達成している方の医療費が20%低くなっています。 『よく噛む』で『医者しらず』は、精神的、肉体的な苦痛から開放され、莫大な経済的な利益と幸せをもたらします。 今日問題となっている高齢者のケアの現場では、介護の精神的、経済的な負担は大きくしかもその負担は次世代が担うことになっています。受ける側もお世話する側にも色々と不幸な問題が起こっているのが実情ではないでしょうか。 『下の世話』を他人にしてもらいたくないなら『よく噛む』ことです。『よく噛む』ためには、よく噛めるきれいな歯が必要です。 このホームページではよく噛めるお口、きれいなお口を実現するためのアドバイス、かかりつけ歯科医の選定、歯科治療を受けるときのお願いなど、私たちからのメッセージを載せています。 私たち歯科医療人は、すべての人が人生の終盤にみじめな思いをすることなく、天寿を健やかにまっとうされることを願っています。 ご覧いただき、一人でも多くの人が一生をとうして健康で豊かな人生を達成されることを心から希望しています。 |