Q1電動歯ブラシのほうがよく磨けるの?
電動歯ブラシは、「短時間で楽に歯みがきができる」というキャッチフレーズで、さまざまなタイプのものが市販されています。ブラシが高速で回転や振動するもの、音波や超音波の効果をうたったものなど、しっかり歯を磨けるように感じてしまいます。
しかし、どんなタイプの電動歯ブラシでも適切な使い方をしなければ、みがき残しがいっぱいの状態になってしまいます。また、細かいところまで毛先を到達させることが難しかったり、スピードが速いために歯をすり減らしたり、歯ぐきを傷つけたりしてしまうこともあります。
電動歯ブラシは簡単で楽な清掃用具と思われがちですが、正確にしっかりと毛先を歯面に当てて使うという基本は普通の歯ブラシと変わりなく、慣れないとかえって力の加減が難しいようです。
つまり、普通の歯ブラシでしっかり磨けている方が、さらにその上を目指すために電動歯ブラシを使うのは問題ありませんが、そうでない方にはあまり必要でないものかもしれません。
Q2子供の歯みがきのポイントを教えてください
むし歯になりやすい場所は、大人も子供も同じで、歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目、奥歯のかみ合わせの溝です。
お子さんの歯ブラシは、子供用のヘッドの小さいものを選んであげてください。歯ブラシの毛先を歯の表面にきちんと当て、軽い力で小さな往復運動で磨きましょう。歯肉炎にかかっていたり、歯の生え始めの時期は軟らかめの歯ブラシを使うといいでしょう。
食べたら磨くという習慣づけが大切です。歯みがきを習慣にするために、食後に親子で一緒に歯磨きをするなどの工夫をすると良いと思います。
また、子供は自分ではなかなかうまく磨けませんから、きちんと磨けるようになるまで、保護者による仕上げ磨きをしてあげましょう。
特に大切な第一大臼歯(6才臼歯)は、生え終わるまでに1年〜1年半くらいかかり、かみ合わせの高さが前の歯と一致していないため歯ブラシが当たりにくい時期が続きます。歯ブラシを横から入れて、かみ合わせの溝の部分を注意して磨いてあげてください。また、歯の交換期は乳歯と永久歯が混在し、歯列や歯の高さが凹凸で汚れが溜まりやすく、歯ブラシが届きにくいため、仕上げ磨きが重要となってきます。
乳幼児のときから、毎日の正しい歯磨き習慣を身に付けましょう。
Q3歯ブラシ選びのポイントは?
現在、多くの歯ブラシが市販されています。
歯ブラシの毛の硬さは、ブラッシングの方法にもよりますが、歯の表面の汚れを落とすためには、毛先の硬いもののほうが軟らかいものより効果的です。ただし、硬い毛の歯ブラシは使用法を誤ると歯や歯ぐきを痛めやすいので、一般的には普通(ミディアム)がよいでしょう。
形態に関しては、ブラシヘッドは小さめで、毛先はあまり長くなく、柄がまっすぐなものをお奨めします。
また、歯ブラシは消耗品です。毛先の開いてきた歯ブラシは汚れを落とす効率が極端に悪くなりますから、1ヶ月に一度取り替えることをお奨めします。ただし、1ヵ月以内に毛先が開くような場合は、力が入りすぎているのかもしれません。