|
|
|
|
かめばアタマが元気に |
野生の動物にとっては、食べることが生きることなのじゃヨ。弱肉強食の世界では、たとえ同じ動物でも、すばやく賢いものが生き残れるのジャ。つまり、獲物をとれ、よくかめるものが勝ち残るのジャ。よくかむことと、賢さは無縁ではないのじゃゾ。
かむことは脳との連携プレーなのジャ。口に入った食べ物の情報を舌や歯で受け止めて、その情報を脳へ送り、脳から「強くかめ」とか「弱くかめ」といった指令が下るキャッチボールなのジャ。つまり、かんでいるときには脳がよく働いているのじゃヨ。また、かむことによる筋肉運動で、脳細胞の代謝活動が活発になり、脳への血液循環も良くなって充分な酸素と栄養が運ばれるので、脳の発達を促進させるのジャ。
塾のために食事の時間を削るより、よくかんでゆっくり食事をする方が、脳のためには効果的かもしれないのジャ。 |
|
|
|
|
|
|
かんでダイエット |
よくかんでごはんを食べると甘さを感じるのじゃヨ。それは、かむほどに分泌される唾液の作用なのジャが、さらに、ダイエットにも効果的というのはご存知かな?
ごはんやパンを甘さが感じる程度にゆっくりかむと、肝臓に貯蔵されている糖が血液中に放出され、血糖値が上昇するのじゃヨ。すると脳にある満腹中枢が刺激され、食欲が自然に抑えられるのジャ。つまり、よくかむと食欲抑制のメカニズムが働き、早めにお腹がいっぱいになって食べ過ぎを防いでくれるのジャ。
これは、糖尿病予防でも注目されているメカニズムのひとつで、成人病(生活習慣病)予防のためにも、よくかんでゆっくり食事をすることが大事なのジャ。 |
|
|
|
|
|
かんで美肌 |
唾液の中には、唾液腺ホルモンが含まれているのじゃヨ。そのホルモンの中には顔や頭の皮膚、口や胃腸の粘膜、血管の内皮細胞の細胞分裂を促進するもの、さらに骨や筋肉を丈夫にし老化を防ぐのに効果的なものも多く含まれているのジャ。
つまり、唾液がよく出るようによくかめば、若々しいカラダと美しい肌を保つことができるのじゃゾ。 |
|
|
|
|
|
唾液の効能 |
食べ物をかめば唾液が出るのジャ。唾液すなわち“つば”は「つばをつける」とか「天につばをする」などのことわざがあるように、あまり良いイメージではないようじゃナ。
しかし、唾液は歯や歯ぐきはもちろんのこと、全身の健康や機能にも深い関わりを持っているのじゃヨ。
■唾液の主な成分とはたらき
内分泌
(ホルモン) |
EGF
(表皮成長因子) |
皮膚、歯、口腔粘膜、胃腸、血管などの細胞の増殖の促進をさせます |
NGF
(神経成長因子) |
神経細胞や神経繊維の成長を促進させます |
外分泌 |
名称 |
はたらき |
ムチン |
食物を飲み込みやすくします |
アミラーゼ |
デンプンを分解します |
リゾチーム |
細菌に抵抗します |
ペルオキシダーゼ |
細菌に抵抗します
発ガン物質を減弱させます |
ガスチン |
味覚のはたらきを敏感にします
(亜鉛と結合して作用します) |
スタテリン |
歯を強化します
(カルシウムと結合して作用します) |
ラクトフェリン |
細菌の発育を抑制します
(鉄と結合して作用します) |
アルブミン |
口の中をなめらかにし乾燥を防ぎます |
Ig A
(免疫抗体) |
細菌に抵抗します |
我々が生きていくためには、唾液はなくてはならない大事な役割を担っているのジャ。
よくかんで、唾液と食べ物をよく混ぜ合わせることは、健康を維持増進するのにとても大切なことなのじゃゾ。 |
|
|
|
|
|
ガンはかんで断つ |
一口で30回かめば、がん予防に効果があると言われているのだジャ。それは、唾液中のラクトペルオキシダーゼが発がん性を減少させることがわかったからなのジャ。
発がん物質は、さまざまな食べ物に含まれており、気をつけていてもカラダの中に入ってくるのじゃヨ。でも、しっかりかんで、食べ物を粉々にして唾液とよく混ぜれば、発がん性は抑制されるのジャ。
また、一日の食事で30品目の食べ物をとることもがん予防のために効果的なのジャ。これは肉や脂肪の多い食事に片寄らないで、デンプンや緑黄色野菜など、食品バランスを適切にするための方法なのジャ。多くの種類を食べることで、発がん物質の作用をおさえることができるのじゃヨ。
早食いを自慢したり、よくかまずにお茶や水で食べ物を流し込むのは、自ら寿命を縮めているようなものジャ。健康生活を築くためにも、「よくかむ」生活習慣を心がけるのじゃゾ。 |
|
|
|
|
|